今回の記事は耳コピした演奏をYoutubeで配信するための許諾申請手順をまとめました。
私自身も先日とあるきっかけで許諾申請が必要でしたので初めての申請でしたが、3曲申請し3曲許諾がとれました。
演奏される曲によって審査過程が異なることがあるかもしれませんが、耳コピ演奏している方は参考になるかと思いますのでご覧ください。
許諾申請手続きの流れ
許諾申請の手続きにおいて、映像で配信をする許諾と耳コピ(編曲)する許諾の2つの承諾を得る必要がありました。
映像配信を管理しているのがJASRACさんで、原曲の管理をしている出版社さんです。
この2か所にて申請を行う流れをいかに記載します。
- JASRACの検索サイト(J-WID)で楽曲の管理状況を確認する
- 作品コードを控える・出版社を控える
- JASRACに問い合わせ
- 出版社に問い合わせ
JASRACさんのサイト画面の複写が禁止されていますので、ここからは文字で記載していきます。
1:JASRACの検索サイト(J-WID)で楽曲の管理状況を確認する
JASRACのサイトにアクセスし、楽曲の管理状況を確認します。
(Google 検索で「JASRAC 検索」と入力すると検索サイトにアクセスできます。)
J-WIDの画面にアクセスすると、注意事項の画面がありますので了承して次のページに検索画面が表示されます。
検索画面にはキーワードを入力する項目がありますので、入力し検索します。
アーティスト名と作品タイトル(曲名)を入力すると絞り込みやすいです。
2:作品コードを控える・出版社を控える
検索すると作品コードが表示されますのでそれを控えておきます。
問い合わせの時に作品コードが必要になります。
右側の詳細ボタンを押して、続いて出版社を確認します。
詳細ボタンを押すと別タブでページが開きます。
管理状況という項目に楽曲の使用用途が選択できるようになっていますので演奏(演奏会もしくは社交場)を選択します。
○以外の記号を見たことはありませんが、○以外の場合JASRACさんが管理しているものではないという事なので、その場合は直接作曲者に問い合わせをする形となると思います。
なので耳コピする曲が予めJASRACさんが管理している曲かどうかを確認しておくと、その後の手続きが簡単だと思います。
管理状況詳細が表示されその中に出版社が表示されますので管理ナンバー上位1つの出版社を控えます。
JASRACさんに問い合わせすると、○○に問い合わせしてください。
と教えていただけます。
また私が申請した際、今回は出版社側だけで大丈夫でした。
場合によっては作詞者・作曲者に直接許諾が必要となる場合もあるようです。
3:JASRACに問い合わせ
JASRACさんのサイトのお問い合わせフォームから問い合わせをします。
いくつか項目があるのですが、私は動画配信のお問い合わせフォームより問い合わせをしました。
今回JASRACさんにも確認申請をしたので、順序として含めていますがYoutubeなどのJASRACさんの許可されている媒体であれば、問い合わせは不要だと私は思っています。
理由は、演奏する曲は変わるので、出版社側への確認は都度必要になりますが、動画を配信する媒体が変わらないためです。
配信する媒体が変わった時などは、都度確認が必要になるかと思います。
4:出版社に問い合わせ
各出版社の問い合わせ先は、右上のメニューに「各種連絡先」があります。
そのリンクの先に「主な音楽出版者の連絡先一覧」がありますので、そのページ内に連絡先が掲載されています。
電話番号が掲載されている所は、電話をかけましたが結局はホームページの問い合わせからお問い合わせください。となりました。
電話が苦手という方は出版社サイトのお問い合わせページを見るといいと思います。
問い合わせした内容
私が問い合わせした内容の一部をサンプルで掲載します。
参考にどうぞ。
※サイト上でコピーできないようになっているため、手入力になります
JASRACさん宛
御社で管理されている
作品コード:XXX-XXXX-X、作品名:○○○○○ アーティスト名:△△△
につきまして、ピアノで演奏、録画、インターネットで
の配信をするために編曲(耳コピ)したものを演奏したいのですが、編曲が許諾されるかどうかを確認したいです。(1曲フルになります。)
演奏するにあたり必要となる申請やその方法・金額などを教えていただけますと幸いです。参考情報として私が演奏したものをYoutubeの限定公開用として公開しておりますのでURLを添付いたします。
ご確認の程よろしくお願いいたします。
メールのサンプル
出版社さん宛
御社で管理されております△△△さん(アーティスト名)の「○○○○○」(曲名)の編曲申請につきまして
表題につきまして、ピアノで演奏、録画、インターネットで
の配信をするために編曲(耳コピ)したものを演奏したいのですが、編曲の許諾を受けることができるかどうかを確認したいです。(曲は1曲フルになります。)私が編曲し演奏したものをYoutubeの限定公開記事にて確認できますので、ご覧ください。
YoutubeURLJASRACさまのに問い合わせをしたところ、編曲については御社に確認が必要とのことでしたので、お問い合わせをさせていただきました。
以上ご確認の程よろしくお願いいたします。
メールのサンプル
編曲の許諾を受けるポイント
共通して「原曲のイメージや構成を損なわないアレンジ」であること
というのがありました。
耳コピ(編曲)する際は上記の点は注意した方が良さそうです。
また、お問い合わせする時に、実際に耳コピした曲を演奏した動画も共有したので許諾もとてもスムーズでした。
動画ファイルは容量が大きく送付できないため、Youtubeチャンネルの限定公開動画で各社問い合わせの時に共有しました。
※通常は「一般公開」の設定となりますが、私は、許諾を受ける前なので限定公開として公開しました。
申請から回答までの期間
早いと数日で許諾される
JASRACさんの申請と出版社さんの申請と合わせて3日で回答をいただいたものもあります。
申請に2週間〜3週間ぐらいかかると思っていたのですが、予想以上に早くありがたかったです。
※但し繁忙期や申請する曲などによっても前後するかと思いますので、あくまで参考と捉えてください。
許諾を受けるまで時間がかかるものもありますので、早めに申請しておくことをおすすめします。
費用は発生する?
許諾の申請費用はかかりませんでした。
但し、個人ブログなど広告収入等で報酬が発生している場合には、JASRACさんの方で別途手続きが必要で該当する方はおそらくこちらは費用が発生するようになるようです。
※Youtubeの広告収入に関しては別途手続きは必要ないようです。
それではYoutubeの埋め込みURLで他の媒体で発信する場合はOKかというとそうではなく、その際は手続きが必要とのことで、この部分に関しては私もまだ完全にわかっておりませんので、わかり次第追記していきます。
あとがき
これまで、ストリートピアノでただ演奏するだけだったのですが、今回許諾を取得しなければ演奏できないという事もあり、著作権について学べるいい機会になったと思います。
また、自分の耳コピした曲がちゃんと許諾が取れるのか(ちゃんと演奏できているのか)すごく心配でしたが、出版社側の担当者さんからは「これであれば大丈夫です」と言っていただけたので安心しました。
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