この仕掛学という本ですが、とにかく面白い本でした。
表紙を見ると難しそうな感じですけどね。
また、ストリートピアノと関係しないような感じもしますが、実はストリートピアノにも当てはまる部分があり、すごく読みやすかったです。
この本を読んだ後、町のいたるところで仕掛けられているものにこれも「仕掛けだったのか」と「ストピ巡りがより楽しくなる」そんな本でした。
仕掛学の本とはどんな本?
簡単に言うと、とある行動の目的があったとして言葉だけで伝えるのではなく、人の興味や無意識の行動などを促し目的を達成させる手法です。
言葉ではわかりづらいと思いますので、具体的な例をあげます。
きっと心当たりあるものがあるのではないでしょうか。
演奏しやすくなる仕掛け
このような経験はありませんか?
ピアノの鍵盤の蓋が閉まっていると弾いていいのか戸惑う
私は、演奏可能時間内だったとしてもピアノの鍵盤の蓋が閉じていると、「これは弾いていいのだろうか?」と戸惑うことがあります。
「もしかしたら、平日限定なのかも」と注意事項をよりよく読み、どう見ても弾いてOKとわかってから鍵盤の蓋を開けて演奏するようにしています。
注意書きに「後ろに誰もいなかったら、ピアノの蓋は閉じてください」と書かれていると蓋が閉じている事が通常になるので、これも演奏しやすく感じます。
誰も弾いていないストリートピアノよりも誰かが弾いている所の方が意外と弾きやすいかもしれません。
ちなみに私が演奏している後には、子どもが並ぶ事が多いです。
“あの変な人が弾けるんだったら、私も弾いていいよね”って感じなのかもしれません。
そういう意味では私も弾きやすさという点で仕掛けの一役を買っているのかもしれませんねw
よりピアノの音や弾き方に気を付けるようになる仕掛け
基本的にピアノの音量には気を付けるようにしています。
中でも、特に気を付けるのは「これはおばあちゃんピアノです。優しく弾いてね」、「優しく弾いてね(子供で書かれた文字)」といったスポットはより音や弾き方に気を付けます。
このほかにもストリートピアノ設置ストーリーが記載されている所などはより大切にという気持ちで演奏を心がけるので、ストーリーがあると個人的には楽しみが増えます。
Stopi-JAPAN.comでは、設置の経緯が掲載されているストピスポットは記事にも書くようにしています。
理由としては、大切に弾いてほしいという思いで書いています。
壊すのは簡単ですが、生み出す事(何かを始める事)というのはとても難しいので、こうしてストリートピアノが弾けることは当たり前ではないという事を頭の片隅にでも思っておいてほしいです。
ピアノに触ってみたくなる仕掛け
これは今、東京のYAMAHA銀座店さんに設置されているストリートピアノなど、「ピアノを演奏すると前に設置されているディスプレイと連動して絵が完成する」といった仕掛けです。
「演奏するとどういう風になるんだろう」と興味を搔き立てられます。
このほかにも、昨年東京ではピアノを演奏するとクリスマスツリーのイルミネーションがピアノと連動して点灯するといった仕掛けもありました。
ストリートピアノを演奏するには勇気がいりますが、そのハードルを下げてくれます。
弾いたら何かが反応するのって大人子どもにとっても、すごくいい勉強になると思います。
興味を持たせる仕掛けって重要ですよね。
他のストリートピアノスポットも巡ってみたくなる仕掛け
ストリートピアノは日本全国に必ず1か所以上はストリートピアノスポットがあります。
また、地域や個性のあるデザインのストリートピアノもあり他のストリートピアノも弾いてみたい!行ってみたい!と思う気持ちが強くなります。
他のようなストリートピアノを巡れるように全国に配置しよう…というような意図はなかったと思いますが、結果的にストリートピアノを演奏する人が1か所のみならず色々なところに足を運ぶ結果につながっています。
「ストリートピアノはただ撤去すればいい」というものではなくなってきたのかなと思います。
最初はただの珍しい一つの場所だったと思いますが、今は地域に根付きモニュメントに近いような位置付けになってきていると思います。
あとがき
いかがでしたでしょうか。
今回は仕掛学という本の紹介をしました。
この本を読んでからというもの、色々な街中にある仕掛けを気にするようになりました。
今回ストリートピアノに絞って記載しましたが、様々な事に応用ができる内容となっていてとても面白かったです。
ぜひお手に取って読んでみてください。
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